江戸
豊かに実った稲の刈取りから脱穀・籾摺りなどが描かれており、もとは一双屏風だったうちの左隻と考えられる。狩野山雪以来の京狩野の図像を継承する点でも注目されるが、なにより豊富で生き生きとした風俗描写が魅力的な作品で、京狩野第六代永良の知られざる一面を示す点で注目すべき作例と言える。三十一歳で早世したため作例の乏しい永良の、珍しい屏風作品であることも貴重である。
白梅群鶏図
狩野永良
紙本金地著色南蛮人渡来図〈/六曲屏風〉
紙本金地著色洛中洛外図〈/六曲屏風〉