奈良
神護景雲二年(七六八)五月十三日に称徳天皇(孝謙重祚)が先聖のために発願し書写させた一切経の中の一巻。『称徳天皇御願経』『神護景雲経』などと呼ばれる。先聖とは、先帝淳仁天皇とする説と、父聖武天皇とする説との二説がある。願文中の日付に「景申」とあるのは本来「丙申」であり、唐の高祖の父の諱「[日+丙]」を避けたものである。
説一切有部品類足論巻第十五(孝謙天皇願経)
根本説一切有部苾蒭尼毘奈耶巻第九(光明皇后御願経・五月一日経)
続高僧伝巻第二十八(光明皇后御願経・五月一日経)