風の中の鴉

彫刻 その他

  • 柳原義達  (1910-2004)
  • ヤナギハラ、ヨシタツ
  • 昭和56年 / 1981
  • ブロンズ・1
  • 56.0×100.0×34.0
  • 台座上に署名(刻銘)

125
柳原義達(1910−)
YANAGIHARA,Yoshitatsu

風の中の鴉
Crow in the Wind
昭和56年(1981)
東京国立近代美術館蔵


126
柳原義達(1910−)
YANAGIHARA,Yoshitatsu

風の中の鵜
Crow in the Wind
昭和57年(1982)
京国立近代美術館蔵


戦後の具象彫刻のなかで,一貫して質の高い作品を生み続けている柳原義達は,主題として,人間以外には,鴉と鳩を取り上げてきている。それは,鳥の生態を表現するという彫刻ではなく,作家自身の言葉によれば,作家の「自画像」としての鳥である。自然のなかで,孤独に,さまざまな力に向かって生きている存在としての,彫刻家自身の姿を表している。雨,風,嵐さらにはいろいろな感情が作家を見舞うなかで,生命を息づかせて耐えている存在。この作品の鴉もまた,風のなかに立つ。


風の中の鴉

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