水墨で描かれた幹に、紅い花と青緑の苔が鮮やかに映える。松、竹、桜とともに、日本を代表する題材として、大観は梅も数多く作品にしている。力強く頑固な枝から、厳寒に耐えて美しい花を咲かせる。その不思議さに、大観は魅力を感じていた。庭に植えた梅を作品に描きこむこともあり、大観にとってはごく身近な題材のひとつでもあった。
紅梅図(襖絵・未完)
横山大観
海松
海辺の松