相模人形芝居 さがみにんぎょうしばい

民俗 無形民俗文化財 / 江戸

  • 神奈川県平塚市・南足柄市
  • 指定年月日:S57.2.9
  • 前鳥座・足柄座
  • 神奈川県指定重要文化財

前鳥座は、四之宮に伝わる3人遣いの人形浄瑠璃芝居の1座で、古くは四之宮人形と呼ばれた。前鳥座の名称は、昭和32年に当時の平塚市長により、前取郷・前取神社にちなんで与えられた。人形は、首を胴体部になる肩板に差し込み、これに手と足を付け、衣装をつけて操る。3人遣いは、主遣いが人形の首と右手、左遣いが人形の左手、足遣いが人形の両足を操って演技する。前鳥座の歴史は、前鳥神社の奉納行事として、江戸時代の中頃から始ったと考えられる。後に、上方で活躍していた吉田朝右衛門らの指導によって今日の基礎が固まった。第2次世界大戦前後に活動が一時中断したが、昭和27年に有志らによって再興された。

また足柄座は、「斑目人形」として知られていた人形芝居で、江戸中期に、酒匂川の洪水で逗留した人形師によってもたらされたというが、師系のはっきりしているのは明治に入ってからである。太平洋戦争時は公演を控え、その後、昭和31年の公演を最後に一時中断しましたが、昭和40年に地元婦人会有志により再興した。ここの頭は、古浄瑠璃時代の頭を改良したものや、優れた人形細工職人として有名な駿府長兵衛の銘がある頭も存在し、資料価値が高い。

相模人形芝居

ページトップへ