黄金の首飾り

絵画 油彩画

  • 梅原龍三郎  (1888-1986)
  • ウメハラ、リュウザブロウ
  • 大正2年 / 1913
  • 油彩・キャンバス・額・1面
  • 47.4×45.3
  • 左下に署名、年記
  • 個展 東京、ヴィナス倶楽部 1913

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黄金の首飾り
Gold neck1ace
1913(大正2)年
油彩、麻布 47.4×45.3cm
oi1 on canvas
梅原龍三郎が5年にわたるフランス留学で得た最大の成果は、師ルノワールの色彩表現を天賦の色感をもって自分のものにしたことであり、それによって、のちの絢欄たる美の世界の基礎を築いたことであった。帰国の年に描かれた〈黄金の首飾り〉は留学の最後を飾るかのように、数ある滞欧作の中で最もよくこの成果を示す作品である。すなわち、柔らかな筆触、暖かい色調、画面全体の色のハーモニーと輝きとリズム、そして色そのものが構築するフォルムとしての裸婦(肉体)は、梅原がルノワールから学んだ画法である。この美しい色のハーモニーに一役買っているバックの赤は梅原が案出したものだが、この赤を前に首飾りを手にした豊満な裸婦は、みずみずしい美しさに輝いている。梅原が帰国した年の10月、東京、神田のヴィナス倶楽部で開催された白樺社主催「梅原良三郎個人展覧会」に、この作品も他の滞欧作100余点とともに発表されたと思われる。

黄金の首飾り

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