工芸品 / 宋
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南宋
- 素地は淡卵殻色の堅い半磁質で内外全面に黒飴色の光沢の強い天目釉をjかけ、さらにその上から失透性の藁灰釉をかけて文様を表す。内面は文様の部分だけ藁灰釉をかけずに、団花文15個を斑状に配し、そのまわりに唐草文帯を廻らす。外側は天目釉の上に藁灰釉をふりかけて斑文様を表す。形は縁を僅かに捻り返し、高台の低く小さい天目形。底裏は露胎、縁に真鍮の覆輪を廻らす。
- 高6.7 口径11.8 高台径3.5 (㎝)
- 1口
- 重文指定年月日:19310119
国宝指定年月日:19530331
登録年月日:
- 相国寺
- 国宝・重要文化財(美術品)
玳玻天目は中国出土のものがあるが、古くから伝世したものはほとんどなく、特に本茶碗のように文様が整い、釉薬が美しいものは非常に珍しいため、古来より名碗として著名である。
江戸時代中期頃には、大阪の上田三郎右衛門が所持していたものを松平不昧公が入手し、大名物として愛玩したと言われる。