工芸品 / 鎌倉
- 神奈川県
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鎌倉 / 1301
- 鋳銅製。大きく肩を張った笠形の上に偉容ある竜頭を据え、鐘身は力強く張りを見せている。上帯には飛雲文、下帯は唐草文を流暢に鋳出している。形状各部の比例は鎌倉の典型的な姿を示している。乳は六段六列で、法量に相応しい大きいものを配し、銘文は池の間四区に陰刻するが、第二区と第四区の大文字は籠字になっている。
- 総高259.1 竜頭高54.0 笠形高15.7 肩以下189.4 口径142.4
撞座径25.8 中心高44.8 口厚14.8 (㎝)
- 1口
- 神奈川県鎌倉市山ノ内409
- 重文指定年月日:19090405
国宝指定年月日:19531114
登録年月日:
- 円覚寺
- 国宝・重要文化財(美術品)
本鐘は、北条貞時の時に造られ、銘文は西潤子曇が撰し、物部国光が鋳造したことが銘文から分かる。建長寺の鐘と共に、鎌倉時代梵鐘の双璧と称すべきものである。当期関東の大鋳物師物部氏の代表作ともいえ、雄健な中地を完全に発揮した堂々たる風格をもつ大鐘である。
物部国光は、他に弘安九年小網寺、正応五年相模国分尼寺、永仁六年武蔵東漸寺、正安三年武蔵称名寺などの鐘を鋳ている。