歴史資料/書跡・典籍/古文書 その他 / 平安
比叡山中興の祖と仰がれる慈恵【じえ】大師良源(九一二~九八五)が、弟子の尋禅に後事一切を託した自筆の遺告【ゆいごう】状で、六十一才の天祿三年(九七二)五月、病苦をしのんで執筆された。叡山各塔の堂舎、諸国の庄園をはじめ、法文、道具等の譲与を示し、かつ歿後の葬送、追福にも細かい指示を与えているが、これを通して当時の延暦寺の規模や勢力をうかがいうる点でも重要な史料である。
延暦寺楞厳三昧院解〈天禄三年正月十五日/〉
弘法大師二十五箇条遺告
東叡山寛永寺慈眼大師元三大師縁起《慈恵両大師伝記》