矢田地蔵縁起絵巻 やたじぞうえんぎえまき

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絵画 / 室町 / 日本 

日本
室町時代
絹本着色
縦31.2㎝ 長437.9㎝
一巻
東京都港区南青山6-5-85
根津美術館
重要美術品

大和郡山市にある金剛山寺(通称、矢田寺)本堂に祀られる地蔵尊の縁起は、掛幅装(金剛山寺蔵)、卷子装(京都・矢田寺蔵ほか)の形で伝わっているが、本館蔵本はそれらとは別本で、詞書がなく、かつ残欠本である。この系統では奈良国立博物館所蔵のものが首尾一貫している。この完本にももともと詞書はないが、卷頭の図が前期掛幅本と一致することから、これが矢田地蔵関係のものであることが知られる。続く各場面には十二ヶ月に配した書き入れの詞書があり、矢田寺形の地蔵とそれに向って合掌する亡者を描いている。これは特定の日の参詣には特定の功徳があることを説くものであるが、その日付は地蔵十斎日とはとくに関係がなく、矢田寺特有のものであろう。満米上人の地獄見物の説話が餓鬼・畜生・修羅の悪趣巡りに発展、それがさらに後世の月詣での説話と結びついて成立にいたったものと考えられる。8月以前を欠失しているが、本作は数多く流布したと考えられるこの系統の古本に属する。

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