宝珠羯磨文錦横被 ほうじゅかつまもんにしきおうひ

工芸品 / 鎌倉

  • 京都府
  • 鎌倉
  • 横被の田相部は紺地に三面宝珠文と羯磨文を縦のやや中央近くで、文様を相対するように区切り織とした緯錦を用いる。総裏は、松皮菱風の文様の中に丸唐花文を据えた紫綾を合わせる。縁には淡紅地丸長文金襴を巡らし、総裏と同じ裂の平紐二条を設ける。幅は二重に折り重ね、一端に二か所の綴じ目を残している。裏面には「仁和寺」の朱印が認められる。
    附の錦裂は、横被と同様の錦裂である。
  • 横被 長198.8  幅79.4  縁幅10.6 (㎝)
    錦裂 長118.2  幅62.1  耳幅0.6 (㎝)
  • 1領
  • 京都国立博物館 京都市東山区茶屋町527
  • 重文指定年月日:19550202
    国宝指定年月日:
    登録年月日:
  • 仁和寺
  • 国宝・重要文化財(美術品)

横被は、七条袈裟と共に用いられ、右肩を覆うために用いられる。この横被は、裏側に八か所の綴じ糸が残っており、着用するために総体を幅狭く折り重ねたものと認められ、そのため折り目の内部に当初の鮮明な色味が残っている。
寺伝では門跡第二世性信法親王所用とも称されるが、裂の文様や色調などからすると、やや時代が下る鎌倉時代の錦と考えられる。同様の例がほとんどなく、当初の姿を伝える貴重な一領である。

宝珠羯磨文錦横被

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