S50-12-043[[桜京]さくらきょう]古墳.txt: 玄界灘に面する約80基の桜京古墳群の主墳となる前方後円墳が桜京古墳であり、石室内部に装飾を有している。古墳は丘陵上にあり、前方部を南に向け、全長約41メートル、後円部径約18メートル、高さ約4メートル、前方部幅約10メートル、高さ2.5メートルで西辺は若干変形している。
石室は後円部中央に設けられた複室の玄室をもち、西に開口している。奥室は長3.7メートル、幅約2.2メートル、高約3.6メートルで奥壁に接して石屋形がある。前室は奥室の半分ほどの大きさである。この古墳は江戸時代にすでに開口しており、出土品は伝わっていない。
本古墳の石屋形の支柱石及び奥壁には、縦横及び斜めの線刻による三角文区画がされ、その各々を赤・黄・青の顔料で塗り分けている。上部には赤色の彩色がある。この古墳は6世紀に属するものとみられ、玄界灘に面して存在する数少ない装飾古墳の一つとして重要なものである。