長弓寺本堂 ちょうきゅうじほんどう

建造物 宗教建築 / 鎌倉

  • 奈良県
  • 鎌倉後期 / 1279
  • 桁行五間、梁間六間、一重、入母屋造、向拝一間、檜皮葺
  • 1棟
  • 奈良県生駒市上町
  • 重文指定年月日:18981228
    国宝指定年月日:19531114
  • 長弓寺
  • 国宝

長弓寺本堂 一棟

 長弓寺の創立は行基(六六八~七四九)によると伝わるほか諸説があるが、明らかでない。本堂には「長弓寺棟上弘安二年(一二七九)卯己二月廿五日」云々の銘を墨書した棟木が三本に分断して保存されていて、建立年代が判明している。
 堂は低い基壇の上に立ち、桁行五間、梁間六間、向拝一間付の規模をもっている。正面中央三間及び側面の前二間には桟唐戸を入れ、ほかは連子窓または壁である。組物は三斗組の簡単なものであるが、正面は中備として蟇股を入れて飾っている。内部は内外陣に分かれ、引違格子戸及び菱格子欄間をもって区画されている。内外陣の境上の組物の中備としては、やや装飾化した双斗があり、また虹梁鼻の繰形など、細部には大仏様の影響がみられる。
 本堂は鎌倉時代和様仏堂の代表作のひとつであり、建立年代の明確な点でも、貴重な遺構である。

【引用文献】
『国宝辞典(四)』(便利堂 二〇一九年)

長弓寺本堂

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