三鈷柄剣〈銘重吉入道作/元亨二二正月七阿闍梨頼宣〉 さんこづかけん〈めいしげよし〉

工芸品 / 鎌倉

  • 重吉入道
  • 鎌倉 / 1324
  • (剣)両鎬造り、身幅広く、先張らず、横手無く、平肉がついている。鍛は柾と板目が流れて肌立ちごころとなり、地沸が細かに厚くつく。刃文は直刃、小沸深く、砂流、ほつれ喰違、二重刃ごころがあり、焼落としにしている。帽子は鎬に焼詰める。彫物は鎬筋に樋を掻流す。茎は卒塔婆頭にし、鑢目浅い勝手下がり、目釘孔二、表裏に銘あり。
    (柄) 鋳銅鍍金。大形の三鈷杵で、把の中央鬼目四個、その上下に八葉複弁の連把を二条の紐で約し、先に蕊を刻す。中央の鈷は節を有し、外鈷には逆刺を付す。縁は造り出し、裏側を削ぐ。目釘孔一。
  • (剣) 長24.2 元幅2.6 先幅2.5 元重0.7 茎長9.3
    (柄) 長18.6 鈷張(上)7.5 (下) 6.7        (㎝) 
  • 1口
  • 重文指定年月日:19700525
    国宝指定年月日:
    登録年月日:
  • 国宝・重要文化財(美術品)

作者重吉は鎌倉時代末期における大和千手院派の刀工である。地鉄・鍛・刃文など大和物の特色が強く、茎の卒塔婆頭も珍しい。千手院はその作刀が少なく、現存遺品の年記では最古のものである。また三鈷柄は大振りであるが格調の高い鎌倉時代の優品である。

三鈷柄剣〈銘重吉入道作/元亨二二正月七阿闍梨頼宣〉

ページトップへ