三重塔初重壁画(板絵著色)

絵画 / 平安

  • 平安
  • 16面
  • 重文指定年月日:19770602
    国宝指定年月日:
    登録年月日:
  • 浄瑠璃寺
  • 国宝・重要文化財(美術品)

 現在ある三重塔は、治承二年(一一七八)十一月京一条大宮より移建したものと考えられ(「浄瑠璃寺流記」)、塔初重内部の板壁に描かれている十六羅漢像はその描写様式よりみて当初のものと推定されている。
 十六羅漢の像容は胡貌梵相のそれではなく温和な比丘相で旧聖衆来迎寺本に近く、描写はうす手で温雅な彩色と肥痩のある墨線によっているが、ことにその描線を強調した画風は次代の先駆を示すものとして注目される。いずれにせよ平安時代十六羅漢図の数少ない遺例であり、ほぼ制作年代の想定される点、本壁画の価値は高い。

三重塔初重壁画(板絵著色)

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