四天王寺旧境内 してんのうじきゅうけいだい

史跡 社寺跡又は旧境内

  • 大阪府
  • 大阪市天王寺区四天王寺
  • 指定年月日:19510609
    管理団体名:
  • 史跡名勝天然記念物

四天王寺は推古元年難波荒陵の東にあたる現在の地に営造されたもので寺城内の五重塔・金堂・講堂・鐘樓・鼓樓食堂・中門・南大門・廻廊等の主要建造物の中には永和三年の雷火、天徳四年の火災、康和元年の地震、正平十六年の地震、嘉吉三年の火災、天正四年の火災、享和元年の雷火、昭和九年の風害等によって罹災の厄を受けたものもあったが復興も亦行われ、漸次寺観を整えて来た。伽藍配置も創建当時とほぼ変りなくその遺制をとどめている。即ち南大門あり、これを入って中門あり、その北に塔、金堂、講堂が一直線上に並び、廻廊は中門の左右に續いて北折し講堂の左右に連なり、講堂の東北には鼓樓、西北に鐘樓がありもって主要伽藍を構成し、その配置は大陸の伽藍配置の直模であり、いわゆる四天王寺式として我が国に於ける仏教建築の一基本をなした。寺域の高麓尺のほぼ一千尺四方に相当し、地域内からしばしば飛鳥時代の古瓦が発見されている。昭和二十年に諸堂塔は殆ど灰燼に帰し、今日その壮大な伽藍建築は見る影もないが、境内は創建当時の規模を伝え、上代寺院跡として極めて重要な遺跡である。

四天王寺旧境内

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