秋田銀線細工 あきたぎんせんざいく

工芸技術 金工

  • 選定年月日:19550319
  • 記録作成等の措置を講ずべき無形文化財

江戸期の秋田藩では、院内、阿仁の両鉱山が銀を産し、庄内正阿弥派の流れを汲む工人達が中心となって、盛んに銀器が製作された。幕末には名古屋打と呼ばれた髪飾と平戸細工の技法が導入され、細緻な秋田銀線細工の技術が確立された。明治、大正と銀線細工は大いにもてはやされたが、その後の風俗の変遷に伴い、漸次、姿を消しつつある。技法の特徴は、極細の銀線の使用と自在な銀鑞付にある。銀塊を延【の】べて細い銀線に加工、これを手先と単純な工具で縄様に撚【よ】り、均【な】らして各種の線文様に成形する。最後に、秘伝とされた鑞付法によって、銀材の美しさを生かした精緻な作品ができ上る。

秋田銀線細工

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