加賀象嵌 かがぞうがん

工芸技術 金工

  • 選定年月日:19720410
  • 記録作成等の措置を講ずべき無形文化財

 金工の象嵌は鉄、銅等で作られた地金の表面を彫って、色彩の違った金・銀・四分一【しぶいち】・赤銅【しゃくどう】等の他種の金属を嵌【は】め込み文様を表すわ彫金の伝統的技法で江戸時代加賀藩では鐙・刀剣の装具等に象嵌を施す技法が発達し、その精巧な技術は藩の内外に高く評価された。明治維新後は、これらの伝統的技法を基盤として、象嵌加飾による花瓶・香炉・買物等が製作されたが、時代とともに次第に衰退し、技術者の数も急速に減少するに至った。
 現在、金沢市に伝承される加賀象嵌は精緻な線象嵌と、色金【いろがね】な重ねて嵌入する華麓な鎧【よろい】象嵌等に代表され、埋金【うめがね】が容易に脱落しない堅牢な嵌入法はその大きな特色となっている。

加賀象嵌

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