白絲威褄取鎧〈兜付/〉 しろいとおどしつまとりよろい(かぶとつき/)

工芸品 / 南北朝

  • 東京都
  • 南北朝
  • 小札は黒漆塗の平札で鉄一枚交ぜである。威毛は白いとで、茶、白、萌黄、紫の色糸で褄取している。耳糸は亀甲組糸で、畦目は啄木組、菱縫は茶糸。仕立は胴の立挙の前が二段、後ろは押付板、逆板、三の板の三段、衝胴は四段、草摺は脇楯とも四間五段下がりである。
    金具廻、韋所は獅子牡丹文の染韋包みで、紅染五星文白抜き韋の小縁をめぐらして、色糸の伏縫を施し、鍍金の覆輪をつけている。化粧板は異なる文様の菖蒲韋包みで、紅白綾の端喰を付け、八双鋲を打っている。
    兜の吹返しと鳩尾板には鍍銀地板付の鍍金透入菊座二重に小刻を重ね、蕊刻入りの笠鋲を打った据文を売っている。後ろの押付金具は菊枝文透彫で、下方に枝菊鋤彫の入八双座に菊透鋲を二個ずつ打った八双金具に連なっている。後ろ逆板には菊透彫座に蕊刻入の鐶台を打ち、総角付鐶を附けている。綿噛の障子板は一隻欠失し、栴檀板と袖も欠失、後補の大袖が付けられている。
  • 胴高33.3 草摺高29.4 兜鉢高12.8
    鎧唐櫃高43.9 同横63.1 同縦59.7 (㎝)
  • 1領
  • 公益財団法人永青文庫 東京都文京区目白台1-1-1
  • 重文指定年月日:19540320
    国宝指定年月日:
    登録年月日:
  • 公益財団法人永青文庫
  • 国宝・重要文化財(美術品)

熊本藩細川家の始祖頼有が延文三年(1358)の京合戦に着用した鎧と伝える。技法、意匠ともに優れ、南北朝時代初期における鎧の典型的名品である。

白絲威褄取鎧〈兜付/〉 しろいとおどしつまとりよろい(かぶとつき/)

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