楽焼黒茶碗(東陽坊)〈長次郎作/〉
らくやきくろちゃわん(とうようぼう)〈ちょうじろうさく〉
工芸品 / 安土・桃山
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長次郎
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桃山
- 楽焼質の軟陶胎。胴から腰への側が亀甲を横に半裁したようになる、やや薄作の円形碗。口縁は、内から外へと篦の切り廻しがあるほか、高低の変化がない一文字に近い造りである。丸い輪形の高台幅が割合に広く、五徳目五ヶを表す。高台内は低く窪んでいるのみで、見込みにも茶溜まりの前駆とみられるような窪みがある。全面に光沢の強い黒釉がかかり、所どころに茶色調が現れている。口縁に漆繕いが一箇所あり、細い縦樋が一本ある。
- 高8.3~8.5 口径12.1 底径4.9 (㎝)
- 1口
- 重文指定年月日:19620621
国宝指定年月日:
登録年月日:
- 個人
- 国宝・重要文化財(美術品)
古くから長次郎の七名碗に挙げられた黒茶碗三個の内の一つ。本碗の静かな作域は、「大黒」銘の碗と同趣であり、焼成も優れた碗である。