青磁雕花牡丹唐草文瓶
せいじちょうかぼたんからくさもんへい
工芸品 / 宋
- 大阪府
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北宋
- 素地は灰褐色の半磁胎。肩の強く張った円筒形の胴部に平たく外に捻り返した口縁をもつ短い□部を付す。口辺から肩、肩から胴裾にかけてゆるやかな曲面をなす。胴部には雕花(片切彫)で文様を表し、全面に青磁釉を施す。文様は口辺部に三段に円圏、そのまわりに剣先状の花弁文帯を廻らし、胴部には四方に牡丹花を配した唐草文、胴裾にも剣先状の花弁文帯を廻らす。底裏は周辺部を残して内部を浅く平らに削り込み、一部に薄く釉が付着している。底縁に焼成中に流下した釉が匣鉢に付着したため焼成後の取り離しの際に生じた釉の欠損部がある。青磁釉は独特の黄緑色を呈する。
- 高16.9 口径5.9 底径15.0 (㎝)
- 1口
- 大阪市立東洋陶磁美術館 大阪府大阪市北区中之島1-1-26
- 重文指定年月日:19790606
国宝指定年月日:
登録年月日:
- 大阪市
- 国宝・重要文化財(美術品)
牡丹唐草文を雕花すなわち片切彫で表わし、黄緑色に呈発した青磁釉をかけた瓶。
中国陜西省銅川市の耀州【ようしゆう】窯で焼造されたと推定される。北宋耀州窯青磁の白眉である。