金剛頂瑜伽経 こんごうちょうゆがきょう

歴史資料/書跡・典籍/古文書 その他 / 奈良 平安

  • 和歌山県
  • 奈良~平安
  • 和歌山県伊都郡高野町大字高野山132
  • 重文指定年月日:19820605
    国宝指定年月日:
    登録年月日:
  • 高野山学園
  • 国宝・重要文化財(美術品)

これら三種の写経は、もと京都の勧修寺大蔵経のうちとして伝来したもので、いずれも書写奥書はないが、『大〓盧遮那経』は奈良末期の写経、『金剛頂経』は平安中期の写経、『蘇悉地経』は奈良中期の写経である。これら三経には文中に平安時代にほどこされた白・朱などの訓点や註記が多い。そのうち『大〓盧遮那経』の白訓点は平安初期の第二群点(南都喜多院点)の変種とみられ、従来未見の珍しい訓点である。『金剛頂経』の朱点は治安年間と長元六年(一〇三三)加点の仁和寺円堂点とみられる。『蘇悉地経』には角筆点を含む七種の訓点が認められる。それらのうち最古は長保頃の薄い白訓点で、最も下るのは天仁元年(一一〇八)加点の朱点で、これらは総じて仁和寺を中心としたものである。これら訓点は国語史資料として価値が高い。

金剛頂瑜伽経

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