金銅観音菩薩像御正躰 こんどうかんのんぼさつぞうみしょうたい

工芸品 / 平安

  • 島根県
  • 平安
  • 厚約3㎜の鋳銅製鏡板に、蓮華座上に坐す聖観音像を大きく配す。薄肉のごく薄手に仕上げ、上部一、下二の三カ所で鋲留めする。像容は結跏趺坐し、左手に一茎の蓮華を胸前に捧げ、右手は右胸前に第一、第二指を捻ずる様を表す。天冠全面に化仏を線刻し、宝髪、衣皺、蓮座の房子、蕊、花弁に簡素な毛彫を加えて鍍金する。鏡板は通常の鏡同様磨いたものらしいが、現状緑青に覆われる。縁上部二カ所に孔を穿って懸垂に備えてあり、鈕はない。
  • 鏡板径37.0  縁高1.4 像高31.2 (㎝)
  • 1面
  • 島根県立古代出雲歴史博物館 島根県出雲市大社町杵築東99-4
  • 重文指定年月日:19580208
    国宝指定年月日:
    登録年月日:
  • 法王寺
  • 国宝・重要文化財(美術品)

御正体としては鏡面線刻、あるいは篦押しのものに次ぐ形式のものである。像の肉取りは極めて浅いが、堂々たる像容表現であり、大形ながら簡素で鋳上がりよく、平安時代の特徴を示す逸品である。

金銅観音菩薩像御正躰

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