歴史資料/書跡・典籍/古文書 その他 / 奈良
本経は法相経典の一つである解深密経(五巻)中の巻第四で、惜しむらくは巻頭一紙半を欠くが、尾題ならびに貞観廿一季(六四七)五月十八日の玄奘訳経記に至るまで十一紙を存している。料紙は淡紫色金砂子散麻紙に淡墨界を施し、一紙二十四行、一行十七字に書写している。その謹厳な書風は当時の写経生の手になるもので、書風よりみておそらく天平勝宝・宝字年間の書写と思われ、殊にその美麗な料紙は奈良時代色紙経の姿を伝えて価値が高い。
大方等大集経〈自巻第一至第八/〉
色紙阿弥陀経
大方広仏華厳経巻第五十八(元興寺尼経)