歴史資料/書跡・典籍/古文書 その他 / 安土・桃山 江戸 平安 室町 鎌倉 南北朝
春日大社は、藤原氏の氏神を祀る神社であり、藤原氏の隆盛と共に発展し、平安時代以降、興福寺とともに奈良の中心的な寺社として展開した。
本文書は、成巻文書と未成巻文書にわけられる。成巻文書は、昭和四十一年に「春日神社文書」として重要文化財に指定された文書である。未成巻文書は、成巻文書が指定される段階では未整理であったが、調査の進展によりその全体像が判明し、成巻文書と同様に中近世の春日大社や興福寺の様相を示す文書が多く存在することが明らかにされた。今回の指定では、既指定の成巻文書に未成巻文書を追加し、春日大社文書として統合した。
本文書は、平安時代以降の奈良で興福寺とともに中心的地位にあった春日大社に伝来した文書であり、その運営や宗教活動について豊富な内容を持つものとして社会経済史、宗教史研究上、たいへん重要である。