金銅密教法具 こんどうみっきょうほうぐ

工芸品 / 平安

  • 平安
  • (火舎)鋳銅挽物仕上げを施し、鍍金している。身は浅く鍔は広く、やや端反りをみせ、鍔際と下端に二条ずつの紐をめぐらす。広縁に獅噛足三脚を鋲とめし、その間に三個の獅子頭を打っている。蓋は三層盛上形が高く、中央に二重の円座ある宝珠鈕を鋳出し、上層の三方に酢漿草文を、中層三方には変形猪目を透かしてある。蓋の下縁は後に叩いてやや広げた槌跡がある。
    (花瓶)鋳銅製。挽物仕上げを施し、鍍金してある。口、底が広く、頸・腰を補足して各二条の紐で約している。胴は肩の張った下すぼみの形になり、胴の上下の境は段線をもって境とする。内一口の嵌底は欠失。
    (六器)鋳銅製。挽物仕上げを施し、鍍金している。盞は丈低くやや口縁が反り加減に開いて腰に張りがない。底に低い高台を付す。皿も薄手扁平につくり、高台も極めて低い。
  • (火舎)総高17.6 身高7.7 蓋高10.0 炉径19.7 縁幅2.0 蓋径20.8
    (花瓶)高23.5 口径3.6 胴径12.0 底径11.7
    (六器)盞高5.0~5.2 盞径13.3~13.5 高台高0.9 台高1.1 台径13.6 (㎝)
  • 重文指定年月日:19591218
    国宝指定年月日:
    登録年月日:
  • 勝福寺
  • 国宝・重要文化財(美術品)

薄手造りの鋳造でかつ大形の精巧な一面器で、六器一個を欠失している。それぞれの器形は古雅な風趣を存し、平安時代末に製作された貴重な遺品である。本寺に当初から存したものと考えられる。

金銅密教法具

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