甲冑修理 かっちゅうしゅうり

文化財保存技術

  • 選定年月日:19980608
  • 選定保存技術

日本の甲冑は、鉄、金銅【こんどう】、韋【かわ】、絹糸、漆などの異なった材質によって構成されており、今日まで伝世する過程で生じた疲労劣化、破損の著しい文化財の修理には、各材質に応じた高度な技術が求められるとともに、製作された当初の構造材を可能な限り活かすことが必要である。また、鉄板の補修、韋・組糸の威【おどし】技法、染韋【そめがわ】の作成、各緒【お】の結上【ゆいあけ】技法、および組立構成について各時代の甲冑の材質、技法、組成等を熟知したうえで修理を行わなければならず、現在、国宝・重要文化財の甲冑の修理を行っているのは一人のみとなっている。こうしたことから、早急に保護を図る必要のある甲冑修理の技術を選定保存技術に選定するものである。

甲冑修理

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