歴史資料/書跡・典籍/古文書 その他 / 鎌倉
伏見天皇宸翰の代表的遺品として名高い筑後切の残巻で、後撰集巻第四、夏歌所収の十首を存している。料紙は紫打曇紙を用い、本文は一首三行書に書写されるが、現状は第一・二紙と第三・四・五紙とが順序を逆にして継がれており、各紙にみえる折目跡から一時は折本仕立とされていたことがわかる。筑後切は大阪誉田八幡宮所蔵の巻第二十の完本(重文)の存在が知られているが、本巻は現存する断簡では最も長巻で、天皇の入木道の蘊奥を示された遺巻として注目される。 なお、巻末の後補軸付紙には、寛永七年六月の烏丸光広の跋がある。
伏見天皇宸翰御歌集〈春部百首、秋部九十九首/(広沢切本)〉
伏見天皇
伏見天皇宸翰和漢朗詠集巻下残巻(料紙打曇紙)
白氏文集新楽府上残巻〈(小野道風本)/伝伏見天皇臨模〉