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伏見天皇宸翰御歌集(広沢切)は、天皇が自ら平生の御詠草を春、夏、秋、冬、恋、雑の部立に撰録されたもので、加筆訂正の跡が著しく、また歌題を頭書されたものもあって、整理途中の草稿本であることを明らかにしている。春部は嘉元三年(一三〇五)の具注暦の紙背を料紙として百首、秋部は素紙を料紙として九十九首を留めている。この御歌集の断簡は「広沢切」と呼ばれ、鎌倉時代の名筆切として珍重されているが、この二巻はその原状を伝えた数少ない遺巻である。
伏見天皇宸翰御歌集〈春秋/七十四首(広沢切)〉
伏見天皇
伏見天皇宸翰歌集(広沢切)
伏見天皇宸翰後撰和歌集巻第四残巻(筑後切)