版画 木版画 / 明治
西南戦争で戦う架空の人物前原一角を描いた錦絵。一角は前原一誠の末弟という設定で、西南戦争を題材にしたほかの錦絵にもしばしば登場する。図中の説明によれば、萩の乱で兄が倒れた後、一角は薩摩に逃れ、兄の宿志を遂げようとし、西郷隆盛の決起に応じた。3尺あまり(約1m)の豪刀をふるい、陣頭に進んで大声で「前原一誠が弟一角は我なり」と言い放ち、大勢の敵を斬殺。「実に西南無比の猛勇と謂べし」と評するが、すべて虚構である。
明治小史年間紀事 兇賊暴動萩大戦之図
月岡芳年
萩一戦録
早川松山
薩州鹿児嶋大進撃之図
山崎年信