自画像

絵画 油彩画

  • 梅原龍三郎  (1888-1986)
  • ウメハラ、リュウザブロウ
  • 明治44年 / 1911
  • 油彩・キャンバス・額・1面
  • 72.7×60.7
  • 個展 東京、ヴィナス倶楽部 1913

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梅原龍三郎(1888−1986)
UMEHARA,Ryuzaburo

自画像
Self−Portrait
1911年
油彩・キャンバス
72.7×60.7cm
個展(東京,ヴィナス倶楽部1913)
作者寄贈

京都市の生まれ。1903年画家を志し,京都府立第二中学校を中退,伊藤快彦の画塾,次いで浅井忠の聖護院洋画研究所で洋画を学んだ。08年渡仏,パリのアカデミー・ジュリアン等に通う一方,09年南仏カーニュにルノワールを訪ねて師事した。6年にわたる滞欧中イギリス,イタリア,スペイン各地を巡歴したが,11年にスペインを訪れた際にはマドリードやトレドでエル・グレコの作品に接し,強烈な印象を受けた。この≪自画像≫は,スペイン旅行から戻った直後にパリで描かれたものだが,天を仰ぎ気味にかしげた小さな頭部や,大胆なデフォルメによるパトスに満ちた身体表現,大きく突き出された右腕から,舞い上がるような,あるいは崩れ落ちるような動静をはらんだ背景の垂れ布へといたる破局的な空間表現などに,グレコの感化の跡がうかがえよう。13年に帰国後,二科会創立に参加,28年には国画会を結成,44年には東京美術学校教授となった。

自画像

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