裏田宝篋印塔 うらたほうきょういんとう

建造物 / 室町

  • 佐賀県
  • 室町 / 1537
  • 安山岩製で、基礎・塔身・笠・相輪の4石からなる。相輪は折損し、笠・塔身・基礎に亀裂が見られるがほぼ完存している。基礎は上窄みで上部に2段を造り、底部の四隅に蝶足を持つ。塔身は長方形の角柱で、月輪の中に金剛界四仏の種字を刻むが、彫りが弱く時代の下降を示す。笠は隅飾と一石で、軒の下部に2段、上部に6段を造り、最上段の上面には相輪を受けるための隅丸方形の枘穴が設けられている。隅飾は大型で、軒を上張りとしてその斜角のまま外反し上に伸びる。相輪はやや上窄みの角柱で露盤と一石に造り、枘は円形であるが折損している。請花は二重蓮弁、宝珠を受ける露盤には一重蓮弁が刻まれているが平坦な彫刻で、九輪も線刻による表現であり、全体的に簡略化された造形となっている。
  • 塔高約223cm
  • 1基
  • 佐賀県神埼郡吉野ヶ里町石動1013番地
  • 吉野ヶ里町指定
    指定年月日:20140328
  • 上石動地区
  • 有形文化財(建造物)

裏田観音堂が石動氏の祖霊を祀る霊域であると伝えられることからも、石動氏当主の墓塔か供養塔である可能性が高い。
系譜類によれば、石動氏は戦国期まで同地に存続して龍造寺氏に仕えたとされる。

裏田宝篋印塔

ページトップへ