歴史資料/書跡・典籍/古文書 文書・書籍 / 平安
現在、紀ノ川の河口南岸付近に位置する宇治の地は、かつて紀ノ川の流路が移動して形成された氾濫原・中洲にあり、すでに『日本霊異記』にその名がみえる。本文書は、平安時代後期の宇治保の保司・藤原祐長が、これまで通りその職に就くために、八丈絹10疋を国衙に進上したことを記す。保司とは、国司の認可のもと、未墾地を開発して保という所領の単位を設け、保の中での勧農や官物(国衙への貢納物)納入の権限を与えられた者のことである。なお、本品は紙背に仏典の注文が記されており、東大寺文書という由来がある。
台記〈保延五年二月二十三日列見記/〉
高山寺文書〈(聖教紙背)三十五通/(六曲屏風貼付)〉
柞原八幡宮文書(二百十六通)