江戸
江戸時代の武家にとっては、婚礼も重要な政治活動であった。婚礼調度は、婚儀のおりに財力、政治力、文化水準を演出する大切な道具であり、豪華な蒔絵で飾り、家紋を散らすのが常であった。この見台も婚礼調度の形式に則っている。大名家の道具にふさわしい総梨地(そうなしじ)の背景に、水辺に咲く枝垂れ桜が、金銀の蒔絵で描かれている。家紋はくずし祇園守紋と呼ばれるもので、池田家にゆかりの道具と考えられている。
梅桜蒔絵化粧道具類
若松桜蒔絵化粧道具
村梨子地杏葉紋揚羽蝶紋散鼻紙台