大毘盧遮那成仏経疏 だいびるしゃなじょうぶつきょうそ

歴史資料/書跡・典籍/古文書 文書・書籍 / 平安

  • 京都府
  • 平安時代
  • 各 縦23.6 横14.8程度
  • 20帖
  • 京都市右京区御室大内33
  • 重文指定年月日:20230627
    国宝指定年月日:
    登録年月日:
  • 宗教法人仁和寺
  • 国宝・重要文化財(美術品)

『大毘盧遮那成仏経疏』(以下、『大日経疏』という)は、唐の善無畏(六三七~七三五)の講説を一行(六八三~七二七)が記したもので、開元十三年(七二五)に成立した。密教における最重要の経典として重んじられてきた善無畏と一行の共訳に係る『大日経』の釈義を述べており二〇巻から成る。
本経疏は、巻第一から巻第二十までの全巻が完存しており、すべて平安時代院政期の同時期に書写された僚巻である。
朱点は全巻にあり、仮名とヲコト点(円堂点)がある。朱点と墨点の一部は、観音院大僧都寛意(一〇五四~一一〇一)が伝授したという朱書の伝受奥書にある寛治七年(一〇九三)から嘉保二年(一〇九五)にかけての加点であると考えられる。
本経疏は、『大日経疏』の完本として最古の遺例であり、平安時代院政期の加点年代が分かる多くの古訓点(こくんてん)を有していることから、我が国の仏教史、および国語学研究史上、極めて貴重である。

大毘盧遮那成仏経疏

ページトップへ