表装裂製作 ひょうそうぎれせいさく

文化財保存技術 美術工芸品

  • 選定年月日:20231018
  • 選定保存技術

 絵画・書跡(書画)などの文化財を掛幅装【かけふくそう】や屏風装【びょうぶそう】に仕立てるためには、高い品格を有する表装裂が不可欠である。裂【きれ】には書画の内容や時代などを考慮しながら、金襴【きんらん】をはじめとして錦【にしき】、綾【あや】、羅【ら】、紗【しゃ】、緞子【どんす】など様々な織物が用いられる。
 これら表装裂は、裂の文様、織組織【おりそしき】、色彩などを詳細に検討することからはじまり、絹糸などを取りそろえ、綿密に調整された手織り織機【しょっき】などを用いて、伝統的な技術により製織が進められる。表装裂を製作するには、材料や用具の手配から織る作業に至るまで、多岐にわたる高度かつ熟練した技術が必要であり、豊富な知識と高い見識に基づく総合的な監修も不可欠である。

表装裂製作

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