平等院雪景図屏風
ビョウドウインセッケイズビョウブ
江戸
-
塩川文麟
- 制作地:日本
-
江戸時代・19世紀
- 6曲1隻
雪に覆われた冬の平等院を描いている。かつて寂蓮が「暮れてゆく春の湊は知らねども霞に落つる宇治の柴舟」と詠んだように、柴を積んで運ぶ柴舟は宇治川を象徴する風物だった。
文麟が本図を制作した頃にもこうした風景はまだまだ見られたことだろうが、基本的には和歌イメージの絵画化を旨とする名所絵の系譜上に位置付けられよう。そこに、円山四条派仕込みの空間把握・描法による実感に富む景観描写を適用している点が、この作品の大きな見どころである。