籬菊螺鈿蒔絵硯箱 まがきにきくらでんまきえすずりばこ

工芸品 / 鎌倉

  • 鎌倉
  • 甲盛ある角丸の覆蓋造り。銀覆輪をつけ、蓋表は沃懸地に籬に菊を主題として、前景に岩と小草を、菊枝や空間に小鳥を配す。jこれらを螺鈿で表し、部分的に螺鈿を切透かし、あるいは線刻を施して蒔絵し、花弁や羽などの細部を表現する。
    蓋裏・身の内面は全面金梨子地とし、研出蒔絵で蓋表と同様の文様を表している。身は外側を蓋表に続け、沃懸地に岩と小草を螺鈿で表している。内部は、中央に銀覆輪のある硯と、枝菊の浮彫がある銀地鍍金の水滴を置く。その左右に懸子造りの筆舟があり、銀複輪をつけ内底に籬に菊の蒔絵がある。懸子を取除いた身の底にも同じ図様の蒔絵がある。
  • 縦28.8 横24.2 高5.5 (㎝)
  • 1合
  • 重文指定年月日:18990801
    国宝指定年月日:19510609
    登録年月日:
  • 鶴岡八幡宮
  • 国宝・重要文化財(美術品)

鎌倉時代前期の蒔絵・螺鈿の代表的作品であると同時に、数少ない硯箱の遺例としても貴重である。

籬菊螺鈿蒔絵硯箱

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