工芸品 / 唐
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唐
- 白銅鋳製。大形の円鏡で、鏡胎は総じて厚く、鏡面には緩い反りがある。鏡背の図様は内外両区とも、外周に波状に旋曲した一本の葡萄の蔓に、果実と樹葉を整然と交互に配し、その蔓をさらに区画内に伸展させて地文とする。
内区には、海獣鈕を中心として、その地文の上に孔雀、鳳凰、狻猊(獅子)を対照的に配し、蔓より伸展した巻鬚の間、小禽小獣が嬉戯する様を表す。外区は地文の上に小禽小獣交互に右廻りに飛翔疾駆する様を表す。
- 径26.8 縁厚1.7 (㎝)
- 1面
- 重文指定年月日:19010327
国宝指定年月日:19530331
登録年月日:
- 大山祇神社
- 国宝・重要文化財(美術品)
鋳上がりもよく、整然と連続した葡萄唐草と、軽快な動きを見せる鳥獣とがよく調和し、全体に端麗な印象を与えている。
香取神宮のものと共に伝存する海獣葡萄鏡の代表作である。