工芸品 / 鎌倉
-
鎌倉
- 鋳銅鍍金。鈷は中央の鋒が太く周の四鈷は基部を獅噛につくる。握は太めで蓮弁飾を連珠文帯で締め、鈴身は口縁近くにいたって強く広がり二条の珠文帯で肩、中、口帯に分け、肩帯に独鈷文、中帯に輪宝文、口帯に三鈷文をそれぞれ五ヶ宛鋳出してある。鈷と鈴身とは別鋳で舌を懸けつるす。鐶は握下部に造り出してある。下は鈴と同質で鈴身内も舌も全て鍍金してある。
- 高21.5 鈴身高8.5 口径8.8 縁厚1.0 鈷張5.6 握径3.1 舌長6.6 (㎝)
- 1口
- 重文指定年月日:19610217
国宝指定年月日:
登録年月日:
- 西国寺
- 国宝・重要文化財(美術品)
鈴身に羯磨文を表した五鈷鈴の遺品は珍しく、作技極めて精緻で形姿もよく整い、この種の遺品の中で屈指の優品である。附の五鈷杵と金剛盤は五鈷鈴に比べて少し後のものと思われるが、金剛盤面に置いた痕跡に符合するため、相当ふるくから一具として使用されたことがうかがわれる。