工芸品 / 宋
- 滋賀県
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南宋
- 素地は鉄分の多い灰黒色の陶胎。光沢の強い黒入りの釉薬が厚くかかり、腰以下は露胎。形は口辺が捻り返しとなり、腰がすぼみ、高台の小さく、底の削り込みの浅い、いわゆる天目形。漆黒の釉面に半面密、半面大粒のいわゆる油滴が内外両面に浮かぶ。内面一部が曜変となり、そのまわりが玉虫色の光沢を放っている。口辺一部に繕い。
- 高7.1 口径12.4 高台径3.9 (㎝)
- 1口
- MIHO MUSEUM 滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
- 重文指定年月日:19531114
国宝指定年月日:
登録年月日:
- 公益財団法人秀明文化財団
- 国宝・重要文化財(美術品)
本茶碗は、加賀前田家に伝わり、古来より珍重されている。もともと前田家に伝わった曜変天目は二つあり、もう一口は根津美術館の所蔵である。根津美術館の曜変はむしろ油滴天目とよぶべきもので、曜変天目として名高いのはこの茶碗と言われる。