絹本著色仏涅槃図〈良全筆/〉 けんぽんちゃくしょくぶつねはんず

絵画 / 鎌倉

  • 良全
  • 鎌倉 / 1328
  • 1幅
  • 重文指定年月日:19830606
    国宝指定年月日:
    登録年月日:
  • 本覚寺
  • 国宝・重要文化財(美術品)

向って左端の娑羅双樹【さらそうじゆ】の樹幹に「海西人良詮之筆〈嘉暦/第三〉二月 日」と金泥で記されている。良全は初期水墨画史上重要な画人であるが、閲歴については明らかでなく、画賛や画史の記録によってその活躍時期はおおよそ十四世紀中頃と想定されてきた。嘉暦三年(一三二八)の年記を有する本図はこれを修正し、良全の活躍記が鎌倉時代末に遡ることを明らかにした。宋風を学びつつすでにすぐれた画才を発揮していることがうかがわれ、良全の画業を考える上で貴重な作品である。また、紀年銘のある鎌倉時代の涅槃図としては広島浄土寺本(一二七四)に次ぐものであり、涅槃図の基準的作例としても重要である。

絹本著色仏涅槃図〈良全筆/〉

ページトップへ