工芸品 / 奈良
- 福岡県
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奈良
- 鋳銅製。竜頭はあらけづりの力強い表現になり、極めて大形で丈は総高の二割を超す。笠形は低平。紐をめぐらして内外両区に分かち、上帯、下帯は各々異なる連続唐草文を力強い掻き彫りで陽鋳する。撞座は蓮肉の大きい複弁十二葉で、姿美しく、その位置は古式で中心の高さは高く、肩までの約四割に及ぶ。身の下端には二条の紐めぐらすのみで駒の爪はなく、乳は四段七列とする。外型は肩以下二段で、鋳帯中央で上下に分かち、中型には挽目が見える。総体に火中の火膚が著しい。
- 総高159.4 竜頭高35.4 笠形高5.5 肩以下高118.5
口径86.4 口厚5.6~6.5 撞座径17.0 撞座中心高49.4 (㎝)
- 1口
- 福岡県太宰府市観世音寺5-6-1
- 重文指定年月日:19040218
国宝指定年月日:19531114
登録年月日:
- 観世音寺
- 国宝・重要文化財(美術品)
上下帯の文様を除いて鐘身は妙心寺鐘とほとんど同寸で、竜頭は同趣ながらさらに雄渾である。上下帯の文様もまた力強いが、恐らく妙心寺鐘と相前後して同じ鋳物場で製作されたものであろうとされている。