工芸品 / 奈良
- 滋賀県
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奈良
- 鋳銅製。竜頭は上端をやや欠損し、頸部の両側面には補鋳があるが、巨口笠形を噛み、たてがみはそば立って上方がしだいに宝珠にまとめられる姿が力強い。宝珠は扁平でS字状の火炎を浮き出させる。笠形は形よく盛って一条の圏線をめぐらし、外区に二か所、竜頭と平行に湯口を設ける。胴部は張りを見せ、各区、各帯の比例雄大で、撞座は十二弁の蓮華座で大形に鋳出す。
- 総高197.3 竜頭高33.0 笠形高9.4 肩以下高154.5 口径122.4 撞座中心高52.4 撞座径28.8 (㎝)
- 1口
- 滋賀県大津市園城寺町246
- 重文指定年月日:19570219
国宝指定年月日:
登録年月日:
- 園城寺
- 国宝・重要文化財(美術品)
細部の考察はもとより、一見したその姿からも奈良時代の香り高いもので、奈良の薬師寺鐘と並ぶものである。一般に、俵藤太秀郷が竜宮から得たものを奉献したと伝え、中世弁慶が叡山に引きずりあげたのを後に寺が戻したという伝説で知られている。