本件は,滋賀県大津市にある天孫神社の例祭で行われる曳山行事で,からくり人形を載せた曳山13基が曳き出され,町内を巡行する。祭りの初日は宵宮といって,各町内の会所で宵宮飾りが披露され,深夜に及ぶまで,付設した曳山上で囃子を奏し続ける。
翌日は本祭で,各町内から出た13基の曳山がいったん神社に集結し,籤改めと称し,巡行の順番を確認する儀式が行われたのち,次々と市街地へと出発していく。巡行の途次では,所望といって,30か所ほどある所定の場所で,曳山ごとにからくり人形の操作や粽撒きなどを行い,これをその都度繰り返していく。こうして,夕方には終着点に至ると,曳き別れと称し,各町内へと戻っていく。(※解説は指定当時のものをもとにしています)