その他の美術 書
- 縦:30.3cm 横:435.4cm
- 1巻
- 重要文化財
蘭渓道隆(大覚禅師、一二一三~七八)が書写した『仏説四十二章経』。同経は、仏教信者が修行や日々の生活で護るべき四十二の訓戒が説かれており、中国やわが国の禅宗において重視されている。蘭渓は寛元四年(一二四六)、中国の南宋より来朝し、北条時頼の帰依をうけ、建長寺の開山となった。筆跡には、おなじく南宋時代の書家・張即之(一一八六~一二六六)の影響が顕著である。別に存在する跋文から、建治二年(一二七六)七月、正徳なる者に与えたことがわかる。