笹川流
ささがわながれ
概要
新潟縣岩船郡下海府村ノ海府浦一帶ヲシ黒雲母花崗岩ヨリ成ル葡萄山脈ノ西翼ヲ成セル海岩竝ニ島嶼岩礁ヲ包括ス寄岩怪礁ハ海岸致ル處ニ點在シ何レモ花崗岩ヨリ成リ一定ノ方向ニ走レル節理ニ沿ヒテ働ケル海蝕作用ノ爲ニ生セルモノニ屬ス 洞窟アリ洞門アリ又岩礁アリ洞門及洞窟中ニハ鍾乳石及石筍ヲ生セル モノアリ又褐鐵華ノ沈澱アリ半花崗岩脈ハ黒雲母花崗岩ヲ節理ニ沿フテ貫通シ其ノ海蝕作用ヨリ免レテ壁状ヲ成シ屹立セルモノアリ其ノ他海岸ノ隆起ヲ示ス段丘アリ夏季ニハ泛舟洞中ニ入ルヲ得ヘシ北日本ニ於ケル海岸ノ勝地トシテ蓋シ白眉トイフヘシ尚海岸ノ隆起、海蝕作用、花崗岩ノ洞窟内ニ於ケル鍾乳石等ノ成生等ハ學術研究上容易ニ他ニ得ヘカラサル資料ナリ
S53-12-053[[笹川流]ささがわながれ].txt: 笹川流は、日本海の荒波によって侵食された花崗岩の岬や岩礁が種々の変化に富む奇景をつくりだし、白砂の浜辺もあって美しい風景の地として、また海食海岸として、海岸線約11キロが昭和2年に指定されている。昭和53年11月、この地域のうち集落部分を解除する。