本源寺 中門
ほんげんじ ちゅうもん
概要
本源寺は、津山市街西部に位置する臨済宗妙心寺派の寺院で、津山城主森家の菩提寺として、慶長12年(1607)に現在の境内が整備された。境内中央に本堂が建ち、東に庫裏が並ぶ。本堂北西が森家の墓所で、霊屋と霊屋表門を配す。本堂は、慶長12年上棟の方丈形式の本堂で、六間取を基本として、北西に御座間、位牌壇を配する。正面は改造されているが、柱や梁組などの主要構造は当初の様子をよく留めている。庫裏は本堂よりやや下り、延宝(1673~1681)頃の建築とみられる。霊屋は、寛永16年(1639)建立で正面の向拝に精緻な地紋彫を施し、内部も優美に飾る。本源寺は、桃山時代の本堂を中心として、庫裏、中門、霊屋など、江戸中期までに整備された建物が残されている。地方における大名家菩提寺として建てられた臨済宗寺院建築の初期の遺構として価値が高い。