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二の舞腫面

にのまいはれめん

作品概要

二の舞腫面

にのまいはれめん

その他 / 東北

秋田県

德治2年

面長28.3㎝ 面幅19.5㎝ 高さ13.8㎝

1面

能代市清助町7番23号

秋田県指定
指定年月日:20160325

有形文化財(美術工芸品)

二の舞腫面は、能代市清助町の龍泉寺に所在する舞楽面である。
龍泉寺は、湯殿山能代出張所が秋田市上新城にあった高倉山龍泉寺を併せ、明治19年(1886)に独立した寺院である。高倉山龍泉寺の周辺は、中世の館跡が複数存在し、当時の仏像も確認できることから、豊かな文化が育まれた地であったと考えられる。本面は、高倉山龍泉寺の寺宝として伝えられてきたが、寺院の合祀にともない龍泉寺の所蔵となった。
二の舞は、舞楽の一つである案(あ)摩(ま)の舞をまねようとして、うまくいかない様子をこっけいに演じるものである。演じる際、世の中の陽を象徴する明るく上品な翁(おきな)を表した咲面(えみめん)と、陰を象徴する苦痛に顔を歪める嫗(おうな)を表した腫面を使用する。本面はまぶたの腫れが額全体に広がり、全体の形も左右不均衡になっており、苦痛が強調された表現になっている。また、左顎が一部欠損し、顎中央及び右に割れがあるものの、表に部分的に朱が残っている。裏には「奉造□瀧山寺 舞楽面也 徳(とく)治(じ)二年丁(ひのと)未(ひつじ)三月日」(□は不明)と読むことができる朱漆銘が確認できることから、徳治2年(1307)に制作されたと考えられる。
 本面は、制作年が特定できる紀年銘が残存することから、本県に伝わる面の中で最も古い時代に属し貴重である。

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