日土小学校 東校舎
ひづちしょうがっこう ひがしこうしゃ
概要
日土小学校は、愛媛県の西部、八幡浜市の山あいに所在する。八幡浜市職員の松(まつ)村(むら)正(まさ)恒(つね)の設計により、中校舎は昭和31年、東校舎は同33年に竣工した。
敷地は川の北側を占め、敷地の川寄りに校舎が並ぶ。緩やかな切妻屋根をかけた木造二階建で、要所に鉄骨の梁や筋交いを用いた合理的な構造をもつ。また、窓は柱の外側に枠を取り付け、天井に達する大きな開口部とする。
東校舎は、クラスター(房)型の教室配置とし、昇降口の南側に中庭を設けて採光と通風を確保する特徴的な平面をもつ。川に迫り出す二階ベランダが外観を特徴づける。
日土小学校は、合理的な構造と平面計画をもち、工業製品と身近な材料を用いた意匠により、豊かな空間をつくり上げており、木造のモダニズムの優れた作品として高い価値が認められる。